畳のチカラ Tatami power

畳の6つのポイント

①湿度を調整します

最近の住宅は昔に比べ気密性が格段に向上し、そのために従来では起こりにくかった湿気の問題が発生しています。
い草は、空気中の水分が多い時には湿気を吸収し、乾燥している時には吸収した水分を放出したりと、お部屋の中の湿度を調整してくれる機能があります。
気密性の高い住宅においては、い草は年間を通じてお部屋を快適に保つ、人にやさしい素材です。

②空気を浄化します

現在私たちが生活している環境には、たばこ・排気ガスなどが存在しています。
ですが、い草には空気中の二酸化窒素やホルムアルデヒドを吸着し、空気をきれいにする効果があるということが分かっています。
その他、汗や体の嫌なにおいの元となるアンモニアや酢酸のにおいを消臭するという効果もあります。

③リラックス効果があります

い草に含まれるフィトンチッドという成分は樹木が放出する成分で、森林浴の香りの元となる成分です。
これには癒しや安らぎを与える効果があるとされ、畳の部屋でも同じような効果が得られます。
また、バニリンと呼ばれる成分も含んでおり、これはバニラアイスの香りの元でもある成分です。
このバニリンは、精神安定によるリラックス効果があるとされています。
このような成分から、家にいながら森林浴をしているようなリラックス気分を得ることができます。
また、ある研究結果では集中力を上げる効果もあることが分かっており、
フローリングの部屋と畳の部屋でテストを行った結果、畳の部屋のほうが解答率が上がったということが分かっています。

④断熱性・保温性があります

い草の断面はスポンジ状になっています。また、畳床に使用されるワラは中がストローのように空洞になっています。
このことから、い草とワラには空気層があり空気を多く含みます。
空気には熱を伝えにくい性質があり、夏の暑い日には畳が含む空気によって厚さを遮断し、心地よい感触を与えてくれます。
冬の寒い日には、外の冷たい空気をさえぎってくれます。このように、夏は涼しく冬は暖かいという優れた断熱性と保温性をもっています。

⑤弾力性・吸音性・防音性があります

畳床の種類の1つにワラ床がありますが、そのワラ床は40cmほど積み重ねた稲ワラを5cmほどに圧縮して作られるため、弾力が生まれます。
い草やワラの空気層が音を吸音・防音する効果をもっており、畳の上を歩いている時の足音などが吸収されます。
和室などでくつろげるのは、このような弾力性や吸音性、防音性が大きく作用しているのです。